淋病の臨床症状

淋病が原因で発生する疾患

淋病自体は発症しても尿道のかゆみや、尿道口の発疹などの症状がみられるだけですが、淋菌の感染が原因で他の症状が出ることが多いのです。

では、淋病が原因で発症する疾患にはどのような種類があるのでしょうか。

最も多いのは尿道炎だと言えるでしょう。

特に男性は尿道に症状が出るのが一般的なので、このような病気が起こりやすいのは当然と言えますし、精巣上体炎になることもあります。


女性の場合には子宮頸管炎が最も発生しやすいと言っても過言ではありませんし、骨盤内感染症を起こすこともあるのです。

このように男性と女性で発生する疾患の種類にも違いが出てきます。

男女関係なく発症する疾患もいろいろとあり、オーラルセックスが原因となる咽喉頭炎、アナルセックスなどが原因となる直腸炎などがあるのですが、実は性行為以外の原因となる疾患もあるのです。

それは淋菌性結膜炎です。

成人が発症するケースは滅多にありませんが、新生児が発生しやすいと言われています。

原因は分娩時の産道感染だと言われていますが、それほど頻繁に起こるわけではないので、そこまで神経質になる必要はありません。

どのような臨床症状がみられるのか

淋病の臨床症状は、その人の体質や性別、感染経路などによっても変わってきます。

たとえば男性で最も多いと言われている淋菌性尿道炎になった場合、尿道のかゆみや尿道口の発疹だけではなく、尿に膿が混じるなどの症状を起こすことがあります。

さらにクラミジア感染症と合併するケースも多く、放置しておくと精巣上体炎を併発することもあるのです。

精巣上体炎を併発してしまうと、無精子症になることもありますし、陰嚢が肥大化することもあるので、早いうちに治療をしておかないといけません。

人によっては発熱や悪寒、異常な白血球の増加などが起こることもあるので、決して侮ってはいけない性病だと言えるでしょう。

最近増えているのが淋菌性咽頭感染です。

通常淋病だと思ったら、男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診するのが一般的ですが、淋菌性咽頭感染の場合には耳鼻咽喉科を受診することになります。

主な臨床症状は、風邪と同じような症状だと言えるでしょう。

咽頭炎を発症することが多く、喉の痛みや咳、酷くなると発熱なども発症するのですが、風邪と勘違いしてしまうことも多い上に、症状が軽い、もしくは症状が出ないこともあるのです。

実際は淋菌性咽頭感染をしているのに、気が付かないで悪化してから気が付くこともあるので、ときどき検査をしておいた方が安心できるでしょう。